投打の若虎(高橋遥人、近本光司、木浪聖也)の活躍で、今季最長4連勝。
先発・高橋遥人は3勝目
長かった、遠かった3勝目をようやくゲットした。
前回2勝目は、7月7日広島戦(甲子園)。
ここ数試合は好投が続きながらも打線の援護に恵まれず、1カ月半も勝利の女神から見放されていた。
そんな中、この日は初回に3点、3回に1点をもらった。
4-1とリードをもらった5回には最大のピンチを迎える。
安打と失策で1点を失い、なおも1死二、三塁。
ここで5番雄平、6番村上を連続三振に斬り、要所を締めた。
走者を背負う場面でも粘りの投球で踏ん張り、流れを渡さなかった。
ヤクルト強力打線を相手に6回102球8安打2失点。
3勝目の権利を手にし、7回から2番手ドリスにマウンドを託した。
降板後、高橋は「ストレートの走りは良くなかったのですが、梅野さんがうまくリードしてくれたおかげで思い切って投げることができました。序盤から援護していただいた野手の方々にも感謝です」と投球を振り返った。
この登板で今季14試合目。
先発の役割を果したといえるQS(クオリティースタート・6回以上3失点以内)は9度目となった。
防御率も2・86と規定投球回数に届けば、5位に位置付けられる好成績を残している。
止まらないルーキーコンビ
攻守に活躍、近本光司
目標としていた赤星憲広に並んだ。
安打数ではあるが。
まずは初回の第1打席。
先発山田大から遊撃への内野安打で127安打目。
8回の第4打席も先頭。
3番手坂本の外角高め直球を引っ張り、鋭い当たりで一、二塁間を破った。
「最高です。自分の中ではどんな形でもいいので出塁しようと思っていた。ボール球だったけど、タイミングが合いました」。
このマルチ安打で、安打数は128本目に。
01年赤星憲広氏が記録した球団新人安打数の4位の記録に肩を並べ「光栄です」と笑顔を見せた。
同じ左打ちの外野手、リードオフマンとして姿が重なる近本と赤星氏。
球団と仮契約を結んだ昨冬から憧れと語り、意識してきた。
「(赤星氏)2世というよりは超えるような選手になりたい。目指していかないといけないと思っています」。
その言葉通り、ルーキーイヤーから記録を塗り替えていった。
5月2日広島戦(甲子園)で13試合連続安打を放ち、赤星氏の持つ球団新人の連続試合安打記録を更新。
盗塁数も25で、赤星氏が盗塁王を獲得した新人時代の39を追いかけている。
残りは26試合。
安打数では、136安打で球団新人記録の16年高山を射程圏に捉え、153安打でセ・リーグ記録の58年長嶋茂雄も十分に狙える数字だ。
7回には試合を左右するビックプレーも飛び出した。
1点差に迫られ、なおも1死三塁のピンチ。
バレンティンの中飛を捕球すると、タッチアップを狙った三塁走者山田哲を刺すべくノーバウンド送球。
いったん、判定はセーフとなったがリクエストで判定が覆り、同点機をつんだ。両リーグトップの10補殺目。
「ラインをしっかり出そう、強く投げようと思っていた。ボールは高かったですけど、アウトになって良かったです」と振り返った。
矢野監督は近本の好返球に「(走者を)殺す意欲でしっかりアウトにできたのは大きい」と評価。スーパールーキーが憧れのスピードスターを越えていく。
勢い止まらない木浪聖也
一時悩んだ若虎も勢いは止まらない。
ここ5試合の打率は・526を誇る木浪聖也内野手が魅せた。
三回の先頭で打席へ入ると、ヤクルト先発の山田大の3球目スライダーを捉え、打球は右中間スタンドへ一直線。
7試合ぶりとなる4号ソロで追加点をたたき出した。
「1打席目が悔しい凡打(二ゴロ併殺)となったので、何としても塁に出たいという気持ちで打ちにいった結果がホームランとなってよかったです」と話した。
木浪は現在、4試合連続でマルチ安打を記録。
目指すは、5試合連続。
1980年の岡田彰布以来、39年ぶりとなる球団新人記録に並ぶこととなる。
この勢いのまま、記録達成を期待したい。
4試合連続で先発投手に白星
この日の阪神がヤクルトに快勝し、連勝は今季最長タイの4連勝に伸ばした。
しかも、先発投手に勝ち星をつけることができず苦しんできたが、この4連勝はいずれも先発陣に白星ついた。
矢野監督も「(高橋遥は)調子は良くなかったが、勝負どころで粘ってくれた。ここまでいいピッチングで勝てなかったのでね。俺らは勝ち進んでいくしかない。チームとしていい勝ち方ができている」と手ごたえを感じているチーム状態の良さ。
次の西勇輝も継続し、逆転CSへ望みを繋げていくしかない!
今日の順位
4位の矢野阪神
この4連勝で借金3にまで減らし、2位DeNAと3・5ゲーム差、3位広島とは3ゲーム差まで詰め寄ってきた。
波に乗ってきたタイガース。
残り26試合を逆転CS出場を狙って、戦っていくしかない。