負けられないCS進出に向け、３位広島との直接対決第二ラウンドは７－３で大勝した。
前日の高橋遥の涙を見て、燃えた西勇輝！
阪神西勇輝投手（28）が、かわいい後輩の涙に燃えた。
残暑厳しい中のデーゲーム。
序盤に大量援護を受けても集中力を切らさなかった。
何度も先頭打者を出しながら、要所でコーナーに制球。
八回無死一、二塁では鈴木を高めのシュートで詰まらせ、狙い通りのこの日三つ目の併殺打で締めた。
この日、広島打線相手に8回で11安打も浴びながら、打たせてとる投球で、3失点で切り抜けた。
「ヒットを打たれても、そこまでピンチに感じることなく、長いイニングを投げることが出来ました」。
3併殺を奪うなど持ち味を発揮し、チームトップタイの7勝目を挙げた。
「昨日（高橋）遥人が（カード）頭でいって、悔しい思いをしていた。遥人がずっと頑張っているのを見てきたし、涙もあって、火が付いた。連敗にならないようにとずっと思っていました」
前夜は高橋遥が4回6失点で降板。
ベンチでは目を赤くする姿があった。
普段から西は高橋遥ら若手投手に助言を惜しまず、自身も「刺激になっている」と活躍に影響を受ける存在。
そんな後輩の涙に燃えないはずがなかった。
昨オフにオリックスからフリーエージェント移籍し、投手陣のリーダー役である西。
チームでただ一人、規定投球回に達している。
救援陣の疲労がたまる中、長いイニングを投げられる存在は大きい。
矢野監督も「中継ぎを助けてくれた」と賛辞を惜しまなかった。
クライマックスシリーズ進出に向けて負けられない試合が続く状況で、28歳の右腕は先発ローテーションの柱として欠かせない存在になっている。
打の中心はルーキー近本光司！
敗れれば自力でのＣＳ進出が消滅する正念場の一戦に気合十分の打撃陣は、３回までに８安打を集中させ７点を挙げた。
序盤のビッグイニングを完成させたのは、今やチームに必要不可欠なドラフト１位ルーキー・近本光司の存在が大きいだ。
３回、高山の３号３ランでリードを５点に広げると、一死一塁で登板した２番手・中田を攻め立てて二死満塁。
ここで近本は３球目のストレートを中前へはじき返して２者を迎え入れ、早々に試合を決定づけた。
「良い流れで打席が回ってきたので、その流れに乗って積極的に振っていこうと思っていた」と振り返った近本は、これで今季１４０安打。
高橋由伸（巨人）が１９９８年にマークしたセ・リーグ新人３位の記録に並んだ。
長嶋茂雄（巨人）が保持するセ・リーグ記録の１５３安打（５８年）まで残り１６試合で１３本と、６１年ぶりの偉業達成も十分に射程圏内だ。
それでも「自分は一日一日いいところでヒットを打つことだけを考えている。（安打の）本数というものは意識していない」。
目指すのは自身の記録以上に、チームの勝利とその先にある逆転でのＣＳ出場だ。
鳥谷、チャンスで登場も、、
今季限りでの退団を表明している阪神・鳥谷敬内野手が九回２死満塁の絶好機に代打で出場も、、今季初打点を挙げることはできなかった。
今季６０試合、９１打席目。
大歓声の中、打席に立った鳥谷に対して広島・遠藤は投げにくそうにボールを連発した。
３ボールから１球、見逃した後の５球目、１４３キロストレートに鳥谷のバットは反応。
中堅へあがった打球は、西川が背走してキャッチされた。
虎党のタメ息が広がった。
今日の順位
４位の矢野阪神
この日の勝利で３位・広島とのゲーム差は再度２・５矢野監督が「今後も総力戦で戦っていく。ウチはもうそれしかない」と語る通り、ＣＳ進出に向け、勝ち続けるしかない。
