高山俊の一発、木浪聖也の攻守で、先発秋山、6回からはリリーフ陣とそれぞれの役者が仕事をして勝利をもぎ取った。
先制点は高山俊
3回、先頭打者の高山。
マウンドにはDeNAドラフト1位、新人王の候補の上茶谷。
その2球目、真ん中に来た141キロ直球を逃さず、振りぬき、
高く舞い上がった打球はバックスクリーン右に着弾した。
高山もかつてのドラフト1位、かつ2016年の新人王である。
今季2敗を喫している新人に、ドラフト1位の先輩が意地を見せた格好である。
高山のホームラン一発は、代打サヨナラ満塁弾を放った5月29日の巨人戦(甲子園)以来約3か月ぶりとなる今季第二号となった。。
「先頭バッターだったので、何とか塁に出ようと心掛けた結果がホームランとなってくれて良かったです」と振り返った。
このホームランにも矢野監督はちょっと手厳しい。
「今日の1本じゃ、俺も満足できない。あいつ自身もそう思っていると思う。やっぱりチャンスで。もう1個プラスアルファは、俊自身も求めている」
と期待が大きさゆえ、このホームラン1本だけじゃ満足できる選手ではない。。
もちろん、高山本人も同じである。
「(後の)2打席は凡退していますし、見栄えも悪い。反省していきたい。明日はもう少し格好いいところを見せられるように頑張りたい」。
攻守に目立ったのは木浪聖也
19日に登録を抹消されたソラーテの“代役”といえる木浪聖也。
先発出場は3試合連続の「2番・遊撃」で。
4回先頭で三塁線を破る二塁打を放つと、6回先頭でも左翼線へ落ちる二塁打でチャンスメイク。
ともに生還を果たし、勝利に貢献した。
守備でも8回2死からソトの三遊間への強烈な当たりをダイビングで好捕。
攻守に渡る活躍で本拠地では初めてのお立ち台に上がった。
「どんな形でも塁に出られて良かった」と笑顔だった。
矢野燿大監督(50)は木浪の好守に触れ
「あれ、間違いなく『熱盛』出るでしょ(笑い)。一度ファームに落ちて、少ないチャンスをつかんでくれた」と称賛。
このまま上昇気流に乗りCS出場争いへ名乗りを上げることはできるか――。
盤石な投手陣
先発・秋山が5回1失点の粘投でゲームをつくる白星がついた。
矢野監督も「あそこできっちり5回投げてくれたおかげで、チームは勝てた」とねぎらいの言葉をかけた。
先発がきっちり5回を投げてくれれば、6回以降は盤石である。
岩崎、ドリス、ジョンソン、藤川の全員が防御率1点台以下という強力リリーフ陣で継投し難なく逃げ切り。
矢野監督は「ウチの強みでもありますし、みんな期待通りの、いつも通りの投球でした」と頼もしげに振り返った。
今日の順位
4位の矢野阪神
目指す逆転CSへ、3位DeNAに4・5差と半歩接近。
このまま上昇気流に乗りCS出場争いへ名乗りを目指していく――。