中日の先発・大野雄にノーヒットノーランの屈辱で、0-3で敗戦した。
被ノーヒットノーランは13年ぶり
13年ぶりの屈辱である。となるノーヒットノーランを許した。
前回も中日であり、山本昌投手に06年9月16日に許して以来の屈辱となった。
相手は大野雄大投手。
大野雄大投手とは、ここ4試合は2敗、防御率1・95と苦手にしていた。
この日も、5回まで1人の走者も出せず。
6回1死から梅野が遊撃・京田の悪送球で出塁したが、後続が倒れた。
その後、7回1死で大山が四球を選んだが、塁上に出たのは結局2人だけ。
最後は近本が三直に打ち取られた。
対する矢野采配は?
矢野監督は左腕対策として、今季の5安打中3本を大野雄から放っている陽川を8月17日の巨人戦(東京D)以来の先発起用。
前日9号3ランの福留を29試合ぶりにスタメンから外し、大山を昨年9月22日の広島戦(マツダ)以来の3番で先発させた。
さらに北條を3年ぶりプロ2度目の5番で起用したが、実らなかった。
敗戦後に矢野燿大監督は「2敗になるわけじゃないんでね」など、気持ちを奮い立たせ、次戦を見据えた。
唯一の良いニュースは能見さん
屈辱の裏でベテラン左腕・能見篤史投手が意地を示すように歴史に名を刻んだ。
能見は3番手で登板し1回を零封。
40歳以上のシーズンでは17年の中日・岩瀬以来、プロ野球史上2人目となる50試合登板に到達した。
「仕事としてはね、できたと思う」
7回からマウンドに送り込まれ、大野雄を空振り三振に仕留めると、大島も二ゴロ。最後は京田を一ゴロに打ち取り、わずか10球で3つのアウトを奪った。
3点劣勢で打線は大野の前に無安打と悪い流れの中で、何とか潮目を変えようと与えられた仕事を全うした。
通算1002試合登板を誇るレジェンド・岩瀬に肩を並べる快挙にも「俺のことはどうでも良い。岩瀬さんと比べたら失礼」と多くを語ることはなかった。
それでも、開幕前に「同じ一般の40歳の人にあいつ頑張ってるな、と思ってもらえたら」と臨んだシーズン。節目となった1日に「(健康に)投げられてるのが一番」と一瞬だけ表情は緩んだ。
決して表に出ず、影でチームを支える存在に徹してきた。
それでも、タイミングを見ては後輩に響く助言を送ってきた。
春季キャンプ中、実戦で結果の出ない新キャプテンの糸原には「凡退しても堂々としろよ。お前はすぐに不調になったら元気なくなるから」と肩を叩いた。
「50試合でも結果は出てないけどね」。
12日のヤクルト戦では10点劣勢の場面で登板した。
数字では量れない貢献がある。
背番号14なりのスタイルで、これからもチームのために腕を振る。
今日の順位
4位の矢野阪神
3位広島と4・5ゲーム差となり、5位中日が再び0・5差に接近されている。
今更かもしれないが、15日の巨人戦に負ければ、V逸が決まる。