今季の象徴か?助っ人には泣かされる。
試合を壊したのは助っ人投手
投手の助っ人は共に安定感を欠き、試合を壊した形になってしまった。
ガルシア
この日の先発はガルシア。
この日も安定しなかった。
まずは二回、先頭のバレンティンに中前打。
2死まで抑えるも松本直にも中前打、奥村に四球を与え満塁に。
ブキャナンを投ゴロに仕留めてなんとかピンチを切り抜けた。
さらに四回にも先頭の雄平に左翼線を破る二塁打から始まり、2死満塁とされた。
ここも太田を遊ゴロと抑え、2度の満塁を切り抜けた。
しかし、三度目は踏ん張り切れなかった。
五回無死、青木の右肩近辺に死球を当て、その後も安打と四球などで三度2死満塁。
ベンチは続投を選択したが、代打・中村に左前2点打され、ヤ2-1神と逆転を許し、無念の表情でマウンドを降りた背番号77は自身への怒りからか、ベンチにグラブを叩きつけて感情を露わにした。
5試合連続で先発投手に白星がついているという最高の流れに、乗ることはできず、4回2/3を投げ5安打6四死球と安定しなかった。
ガルシア自身も、これで12試合連続白星なし。
6四死球と制球に苦しんだ左腕は「全体的に無駄な四球を多く出してしまい反省の多い投球になった」と悔やんだ。
ドリス
7回1点ビハインドの緊迫した展開でマウンドに上がったのが、ラファエル・ドリス投手である。
1死から雄平にストレートの四球を与え、村上、中村に左前打を浴びて満塁。
奥村を三邪飛に仕留め2死までこぎつけるも、代打・川端に右前2点打浴び、貴重すぎる追加点を与えてしまった。
ドリスは23日のヤクルト戦(神宮)でも2球連続暴投などで1失点しており、安定感を欠いた状態が続いている。
TVの解説で球場を訪れた山崎武司氏からは、「ドリスも内容がよくないですよね。結局カウントを悪くして、ストライクを入れるのにいっぱいいっぱい。ただ思いっきり投げたいだけのピッチングに見えてしまう。ストライク先行じゃないと、なかなか抑えるのは難しいですよね」と指摘される状態である。
今の好調、中継ぎ、抑えのメンバーを見渡すと、勝ちパターンで起用するのが難しくなってきたと言えるだろう。
良かったのはキナチカコンビ
近本光司
初回に先頭打者で中前打を放って今季130安打とし、球団新人では48年の後藤次男の129本を抜き、歴代単独3位に浮上。
初回の出塁については「そこはしっかりと仕事ができました。初回の先頭で出るというのは、こだわってやっているので」。
ただ、その後は無安打で「1打席目よかったですけど、その後の打席が…」と敗戦に悔しさをにじませた。
残り24試合で、歴代2位の98年坪井智哉の135安打まで5本。
同1位の16年高山俊の136安打までも6本といずれも射程圏内にある。
木浪聖也
乗り出すと止まらないのが木浪聖也である。
5回1死の第3打席、先発ブキャナンの直球を捉えて右越えの二塁打。
7回2死の第4打席は、2番手坂本のスライダーを中前に運んで2戦連続のマルチ安打とした。
18日巨人戦から「2番遊撃」で7試合連続でスタメンに起用され、うち6試合でマルチ安打と好調をキープする。
この7試合は31打数15安打で打率は驚異の4割8分4里。
「自分の中では良かったり悪かったりですが、結果が出ているのは良いこと」。
一喜一憂することなく、淡々と振り返った。
3回には右膝に死球を受けてヒヤリとしたが、影響は感じさせない。
長期ロードを終え、27日中日戦からようやく本拠地甲子園に戻って6連戦。
「ここから甲子園(での試合)が続く。土のグラウンドなので、守備を練習からしっかりやりたい」。
終盤に調子を上げてきたルーキーの活躍が、チーム浮上には欠かせない。
今日の順位
4位の矢野阪神
6位・ヤクルトに1-5で敗れ、先発投手に勝ちをつけ続けた連勝が5で止まった。
3位・広島とのゲーム差が3となった。
今年の長期ロードを10勝10敗1分で終えた。
27日からは今季ここまで苦手にしている中日と巨人と、甲子園での6連戦が待ち受ける。
勝負の秋に向けた正念場が続く。